教科研究開発高度化系の概要

　教科研究開発高度化系では、教育学研究科修士課程の蓄積を活かして、各教科、教育学、心理学、幼児教育、特別支援教育に重点化した複数のプログラム?領域を設け、その基礎となる諸科学?諸芸術について専門的理解を深めます。その上で、教育（保育）内容と指導法を一体的にむすびつけて授業（保育）を展開できる実践的指導力を養います。自らの実践を俯瞰できる広い視野、課題に柔軟に対応できる力をそなえた人材を育成します。多様かつ高度で専門的な学びを可能とするために、指導教員を含む複数の教員による指導体制を組み、きめ細かな指導を行い皆さんの探究をサポートします。教科研究開発高度化系には「人間発達探究コース」と「教科学習探究コース」を設置しています。

人間発達探究コース

　人間発達探究コースには、人間発達探究プログラムを設置しています。本プログラムの特徴は、幼?小?中?高?特別支援学校における教育を見通す幅広い視野の下、発達心理学?学習心理学?臨床心理学に関わる教育現場の問題、授業力、道徳教育、特別支援教育、幼児教育、幼小接続、子育て支援等、多領域にまたがる専門科目を開設していることにあります。これらの専門科目の履修と各自の課題意識を軸にした探究を通して、教育理念の理解力、状況判断力、自己省察力、課題探究力、言語表現力、支援実践力といった力量を高度化することを目指します。

教科学習探究コース

　現在、教科?領域をベースとしながら、専門的な知見と広い視野にもとづいて、現代のさまざまな教育課題に応えうる深い学びを実現することが求められています。教科学習探究コースは、そのために教科のカリキュラムや単元、教材などの研究開発と実践をおこないうる 高い研究遂行力と教育実践力を共に身につけ、教職を通じて学びつづけ学校や地域の教育に資することのできる教員の育成を目的とします。 教科内容?教科教育に関する授業科目は、教科?分野ごとに多彩な授業を開講します。教科学習探究コースには、次の５つのプログラムを設置しています。

言語?文化プログラム

　本プログラムでは、国語科と英語科が相互に連携することで言語教育のさらなる充実を目指し ます。国語と英語の学習デザインに求められる専門性（文学?言語学?教科教育等）を高めるとともに、言語コミュニケーション能力育成のための教科横断的な学習 を推進できる教員を育成します。

公共?文化プログラム

　本プログラムでは、過去から現在への時間的な視点、日本と世界、都市と自然などの空間的な視点、法?政治?経済などの社会システムの視点からの深い理解を基礎にして、社会科、地歴科?公民科をベースに、こうした資質?能力を育てられる実践的指導力をそなえた教員を育成します。

数理自然?技術プログラム

　本プログラムでは、社会?自然などを科学的に観察?分析する力、及びそれらを判断?行動へと展開していく力の養成を企図します。 こうした力を児童?生徒の発達段階に応じて、協働的、段階的に育成することのできる教員を養成します。

健康?生活デザインプログラム

　本プログラムでは、小?中?高等学校における保健体育科教育 や家庭科教育について、健康?生活?スポーツ分野の教育研究を深め、教科教育学と教科内容学を有機的に結び付け、新たな学びをデザインできる高度な実践的指導力を有する教員を育成します。

芸術探究プログラム

　本プログラムでは、協働的?実践的な学びを通して教育における芸術の意味を探究し、音楽教育?美術教育?書道教育の各分野の教育研究を深めることを通じて、児童?生徒の発達段階に応じた芸術分野の学びをデザインし、かつ教育実践をリードできる教員を育成します。

　さあ新しい教科研究開発高度化系で一緒に学びましょう。

?次は～⑤６年制コースの概要～へ続きます。