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人格形成者としての教師(英語教育専修修了生)
英語領域専攻 2017年度卒業、英語教育専修 2019年度修了
中学校 教諭「何度やってもダメなこともある。でも本気でぶつかれば、思いは必ず届く。心を育てるって、すごく難しいな」―――私が今年現場で働いてみて、一番強く思ったことです。
さて、私は四月当初、胸に希望を抱いた初任者として配属先の学校に赴任し、教師生活をスタートさせたのですが、「予想していたよりもはるかに、自分が思い描いたようにならないことばかり... 本当に自分って教師に向いてるのかな?」―――何回も何回も思いました。自分の中で、モヤモヤする日々が続き、何となくうまくいかない授業...日によって違う生徒たちのテンション...生徒との距離感のとり方はこれでいいのか?部活指導の人間関係にはどこまで介入するべき?いろんなことでたくさん悩みました。家庭訪問をして生徒や保護者の方と話したり、泣きながら相談してきてくれる子もいました。その都度、先輩の先生方に話を聞いてもらったりして乗り越えてきました。
でも、そんな中でも元気をもらうのも、いつも子どもたちからでした。ぶつかるときももちろんあるけれど、授業中の「分かった!」という嬉しそうな表情、好きなものの話をしているときの屈託のない笑顔、授業前半は興味を示さなかった子が、最後には休み時間にも楽しそうに英語の歌を歌う様子、徐々に心を開いてきてくれて濃い話ができるようになったりと、刻一刻と身体的にも精神的にも大人に近づいていく子どもたちを間近でみていて、「この子たちの成長に携われて本当に嬉しいな」という思いが日に日に深まっていきました。このようなやりがい、充足感はほかの仕事では味わえないものだと思います。
教師という職業は、民間企業のように利益や数字を追い求めるのではなく、子どもたちの学力の向上、人間性の成熟のために奔走することが使命です。実際、授業も生徒指導も、時間をかけた分、そのままダイレクトに結果が返ってくるわけではないし、その結果が自分といるときにあらわれてくるとも限らないと思います。大人になってから気づいてくれることもあるかもしれない。でも、私はそれでもいいと考えています。その結果以上のもの、目に見えない心の温かさを生徒がたくさん返してくれます。教師になろうと思っているあなたも、一緒に教師の楽しさを味わいませんか?私自身、まだまだ未熟ではありますが、これからも彼ら彼女らと一緒に成長していきたいと思います。
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