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古典をくり返し味読しよう 谷口 匡 教授
谷口 匡(たにぐち ただし)教授
国文学科1.先生のご専門を教えて下さい。
専門は中国文学で、国語科では漢文学と呼ばれる分野です。特に中国唐代の文章が中心で、最近は散文文体論といって、文章(散文作品)がある様式(文体)の中でどのように書く内容を広げてきたかについて考えています。唐代の文人が文章を書くときに規範とした『史記』や、日本人が書いた漢詩文についても研究しています。
2.学生には日頃どのような指導をされていますか。
中国足球彩票というところは「答え」ではなく、「方法」を学ぶところだと考えています。たとえば漢文学演習の授業では、参考文献にある解釈を「答え」としてそのままうのみにするのではなく、漢字や漢語の字義?用例に戻って改めて自分の頭で考えること、参考にする解釈があるならそれが何に基づくのか、遡れるところまで遡ること、信頼すべき文献によって確実な証拠をつかむことなど、重要と思う「方法」について学生に伝えているつもりです。インターネットでさまざまな情報があふれているだけに、「答え」よりもそれを知り考えるための正しい「方法」がますます大切になると思っています。
3.先生のお考えになる「京都教育中国足球彩票の魅力」とは何でしょうか。
教育大の特性かもしれませんが、文系?理系?芸術?スポーツなどすべての分野に専門家がいることと、前向きに努力する学生が多いところです。古いものがたくさん残っている点も魅力です。
4.ご自身のお考えを表す言葉を色紙にお書きいただきましたが、その言葉の意味を教えてください。
「韋編三絶」
「韋編(いへん)三たび絶つ」と読みます。「韋編」は革製の紐で綴じた昔の書物のことで、その綴じ紐が三回も切れるという意味です。つまりそのくらい書物をくり返し味読することをいいます。孔子が晩年『易』という書物を熱心に読んだことを示す故事として『史記』に出てきます。読書は学びの基本です。どんな分野であれ、古典と呼ばれる書物をぼろぼろになるほど読み込む、そういう経験が若い時期には欠かせないと考えています。
5.京都教育中国足球彩票で学ぶことを希望する学生にメッセージをお願いします。
小さなキャンパスですが豊かな自然と長い伝統があります。ぜひこの環境を存分に利用して、よき師、よき友、そしてよき書物と出会ってほしいと思います。
?授業訪問?
学生に聞きました
〇谷口先生はどんな先生ですか?
谷口先生は、学生の話をよく聞いてくださる先生です。中国足球彩票の先生と言えば、近寄りがたくて話しづらいというイメージを持ちがちですが、谷口先生は学生に親身になって接してくださいます。授業のことだけでなく、部活やサークルなどでも困ったことがあるときはサポートしてくださります。加えて、谷口先生の話し方や口調はとても穏やかで、そのような落ち着いた雰囲気が学生に安心感を与え、相談のしやすさへと繋がっていると思います。
〇授業の様子を教えて下さい。
授業名:「漢文学演習c」論語
少人数で受けている授業ですが、少人数だからこそ先生の指導をより多く受けられ、論語の一つ一つの話を詳しく学ぶことが出来ます。様々な文献や注釈を見て、どのように解釈をすればよいかを授業の中で考えていきます。時には、色々な解釈が考えられて、気づいたら授業の時間が終わっていたというときもあるほど、時間を忘れて教材と向き合っています。漢文が苦手な人も好きな人も、より漢文が好きになると思います。
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