鈴木 祥子（すずき しょうこ）講師
理学科

１．先生のご専門を教えて下さい。

　私の専門は有機合成化学という分野で、大まかに言いますと有機化合物を合成するための方法を研究する分野です。我々の生活は非常に多様な有機化合物によって支えられているだけでなく、新たな科学技術のもととなる新素材を生み出す際にも新たな化合物が必要とされます。これらの化合物には、必要な量を供給するために有機反応を駆使して作り出されているものも数多く存在します。この有機反応について、より効率よく進行する条件はないか、あるいは新たな反応剤を用いて新規化合物の合成法を構築できないか、といったことについて研究を行っております。

２．学生には日頃どのような指導をされていますか。

　化学は自然や人間の営みに非常に深く関わっている分野ですので、理科の専門か否かに関わらず、身近な物質や反応に目を向けて欲しいとお話しています。また実験では、各実験操作で反応系がどのような状態になるのか考えるようにとよく言います。実験は、教科書には書ききれない様々な要素が絡み合ったなまの化学が詰まっています。反応溶液の中でこの様々な要素が有機的に関連して、目の前に現れていることが分かると一層面白さを感じられるのではないかと思います。

３．先生のお考えになる「京都教育中国足球彩票の魅力」とは何でしょうか。

　様々な分野を専門とされている先生方がおられることだと思います。自身の強みとして１つの分野の専門性を高めることはもちろんのこと、その上で他にも興味のある分野に挑戦できる環境にあるという点が魅力だと思います。また、京都にあることも魅力でしょうか。都市でありながら、少し郊外に行けば緑豊かな美しい風景が見られますし、歴史的建造物や文化財など貴重なものを数多く見ることができること、この地で大切にされている文化や習慣に触れる機会が多いことも大変魅力に思います。

４．ご自身のお考えを表す言葉を色紙にお書きいただきましたが、その言葉の意味を教えてください。

「自然に学ぶ」

　化学も自然を形成するものの一つです。形を見たり触ったりできる動植物などとは違い、直接分子を観察することはできませんが、実験を通してどんなことが起こるのか知ることができます。自らの考えを持って有機反応の実験をすると、つい成功を求め、うまくいかないと落胆してしまうこともあります。しかし、うまくいかなかったとしても、それが自然の摂理に合っていなかったとわかることが重要なのです。そして、反応に関与する化合物の性質や反応について調べ、考察したことを基に、また新たなアイディアを分子の世界に投げかけると、また新しいことを自然が教えてくれる。これを積み重ねて分子の世界を少しずつ紐解いていくことが面白いと思います。

５．京都教育中国足球彩票で学ぶことを希望する学生にメッセージをお願いします。

　緑豊かなキャンパスで伸び伸びと勉学に取り組めることも大変魅力です。将来教員になりたい学生さんは是非本学で教員を目指して欲しいと思います。

?ゼミ訪問?

学生に聞きました

〇鈴木先生はどんな先生ですか？

　鈴木先生は私たちのレベルや状況に合わせて優しく丁寧に指導してくださる先生です。また、専門的な話だけでなく様々な経験に基づいて話をしていただく機会も多く、楽しく研究できています。

〇授業の様子を教えて下さい。

　ゼミでは自分の研究の進捗状況を報告し、お互いに課題点を挙げたりその解決策を考え合ったりしています。